今回の記事は「編成」という観点から、「立ち回り=戦術的な考え方」の解説をしたいと思います。
スプラトゥーンは「4:4のゲーム(試合)」です。
個人の技量は当然試合結果に直結しますが、同時に「チームとしての戦術(が機能するかどうか)」も、個人スキルと同等か、それ以上に試合結果に影響を与えます。
今後実装される「Xマッチ」において、ランクを上げていく為には「自分と同等のパワーの相手に勝利していく」必要があります。
個人スキルの上達は一朝一夕に行くものではありませんが、一方で戦術的な要素というのは「そもそも知識として理解しているかどうか」で、その後の成長度合いに大きな差が出ます。
そこで、まずは立ち回りの考え方の前提となる「編成の考え方」を解説した上で、現在実装されているブキ毎の編成ポジションと、実際のマッチングの際の考え方を考察&解説していきたいと思います。
※各ルールごとの立ち回りの基礎はコチラで解説しています ⇒ バンカラマッチの「立ち回り基礎」
ブキ編成の考え方
ブキ編成は多くの場合「前衛」「中衛」「後衛」の3つのポジションに分けて考えられます。
前衛の役割
- 主となる役割は「キルを取りチームの勝ち筋を作ること」です。
- 数的有利状況を作り、味方チームのカウントを稼ぎます。
4:4状況からの1キルや、前線を上げてリスキル(復帰した相手を倒す事)が有効に作用することが多いです。 - 前線での生存能力(ヘイト稼ぎ)もカウント進行に有効です。
●遊撃前衛
正面からの撃ち合いではなく、左右にヘイトを分散させたり裏取り等をすることにより、相手側ラインの切り崩しやかく乱に主軸を置いた前衛ブキ。
局地的な人数有利・不利の見極め(※)によりカウント進行させる、のようなルール関与の選択肢を取れるようになると吉。
※自身が「ヘイト取りに動く」タイミングは、「オブジェクト周りに味方と敵が何人ずついるか」を把握した上で「何人釣るか、どれくらいの時間をかけて入り込むか」等を判断して行動できるようになると、ゲームメイク力がアップして試合への貢献度と安定感を上げる事が出来ます。
●前中衛(下記ポジションの③~④辺り)
前衛の中でも、最前線よりは半歩引いたポジションのほうがブキのポテンシャルが出せるブキ、又は中衛の中でも前目でのキル取りやライン維持・圧力掛けをする性能に向いているブキ種。
「なんでも出来る」性能である反面、比較的にはプレイヤーの技量がパフォーマンスに反映されやすい立ち位置であるとも言えます。
中衛の役割
- 主となる役割は「前衛へのカバーリング」です。
移動範囲の確保や挟み込む動き(キルのアシスト)、前衛が落ちた時のカウンター行動等になります。 - 前衛プレイヤーの潜伏キルの動きを活かす場合、前衛が自ら塗り広げをする行為はデメリットが多い為、中衛が補助する必要があります。
- 前後衛がいない編成の場合、それぞれの立ち位置としての役割も兼任します。
後衛の役割
- 主となる役割は「オブジェクト管理、裏取りしてくる相手への対応、打開時の起点となる行動」です。
- 打開時の起点となる行動とは、長い射程を活かしたクリアリングやカウンターキル、スペシャルウェポンを使った開戦(エンゲージ)を指します。
- 戦況全体をコントロールする立ち回りが求められます。
又、それを可能となるブキ種が後衛枠に当てはまる、とも言えます。
編成ポジションの細分化
編成ポジションの基本としては「前衛」「中衛」「後衛」の3種に区分けされますが、その中でも例えば「前衛の中でも前寄りor後寄り」等が有り得ますので、実際には9分割で考えることを私としては推奨しています。
又、スプラトゥーンは個人スキルの裁量により、役割の分担及び転換は可能である為、ポジションについてもある程度の幅(例えば「③~⑤あたり」のように)を持たせて考えておくのがベターと思われます。
ブキ毎の編成ポジション一覧
以下、2024年6月時点での、各ブキの編成ポジション一覧になります。
※Xマッチ・フェスマッチ(チャレンジ)における「振り分けシステム」ではなく、あくまで私個人が「ブキのカタログスペック」から考える編成上の基本ポジション(≒立ち回りの指針)です。
※各枠内は順不同です。順番に編成上の意味合いはありません。
シューター
前衛 | スプラシューター、スプラシューターコラボ、.52ガロン、L3リールガン、シャープマーカー |
遊撃前衛 | プロモデラーMG、ボールドマーカー、ボールドマーカーネオ、プロモデラーRG、.52ガロンデコ |
前中衛 | わかばシューター、L3リールガンD、.96ガロンデコ、シャープマーカーネオ |
中衛 | N-ZAP85、もみじシューター、スペースシューター、プライムシューター、N-ZAP89、スペースシューターコラボ、.96ガロン、ボトルガイザー、ボトルガイザーフォイル、プライムシューターコラボ、H3リールガン、H3リールガンD |
後衛 | ジェットスイーパー、ジェットスイーパーカスタム |
スロッシャー
前衛 | ヒッセン、ヒッセンヒュー |
遊撃前衛 | |
前中衛 | バケットスロッシャー、バケットスロッシャーデコ、スクリュースロッシャー、スクリュースロッシャーネオ |
中衛 | モップリン、モップリンD、オーバーフロッシャーデコ |
後衛 | オーバーフロッシャー、エクスプロッシャー、エクスプロッシャーカスタム |
スピナー
前衛 | |
遊撃前衛 | |
前中衛 | スプラスピナーコラボ、ノーチラス47、ノーチラス79 |
中衛 | スプラスピナー、イグザミナー、イグザミナーヒュー |
後衛 | バレルスピナー、バレルスピナーデコ、ハイドラント、、ハイドラントカスタム、クーゲルシュライバー、クーゲルシュライバーヒュー |
ストリンガー
前衛 | |
遊撃前衛 | |
前中衛 | LACT-450デコ |
中衛 | LACT-450、フルイドⅤ |
後衛 | トライストリンガー、トライストリンガーコラボ、フルイドⅤカスタム |
ブラスター
前衛 | ホットブラスター、ホットブラスターカスタム、クラッシュブラスター、S-BLAST91 |
遊撃前衛 | ノヴァブラスター、ノヴァブラスターネオ、クラッシュブラスターネオ |
前中衛 | ロングブラスター、ロングブラスターカスタム、S-BLAST92 |
中衛 | ラピッドブラスター、ラピッドブラスターデコ、Rブラスターエリート、Rブラスターエリートデコ |
後衛 |
フデ
前衛 | |
遊撃前衛 | ホクサイ、パブロ、パブロヒュー、ホクサイヒュー |
前中衛 | フィンセント |
中衛 | フィンセントヒュー |
後衛 |
チャージャー
前衛 | |
遊撃前衛 | |
前中衛 | |
中衛 | スクイックリンα、スクイックリンβ、14式竹筒銃・乙 |
後衛 | 14式竹筒銃・甲、スプラチャージャー、スプラチャージャーコラボ、スプラスコープ、スプラスコープコラボ、R-PEN/5H、R-PEN/5B、リッター4K、4Kスコープ、リッター4Kカスタム、4Kスコープカスタム |
マニューバー
前衛 | スプラマニューバー、スプラマニューバーコラボ、クアッドホッパーブラック、クアッドホッパーホワイト、ケルビン525 |
遊撃前衛 | スパッタリー、スパッタリーヒュー |
前中衛 | デュアルスイーパーカスタム、ケルビン525デコ |
中衛 | デュアルスイーパー、ガエンFF、ガエンFFカスタム |
後衛 |
ローラー
前衛 | スプラローラー、カーボンローラーデコ |
遊撃前衛 | カーボンローラー、スプラローラーコラボ |
前中衛 | ワイドローラー |
中衛 | ワイドローラーコラボ、ダイナモローラー、ダイナモローラーテスラ、ヴァリアブルローラー、ヴァリアブルローラーフォイル |
後衛 |
ワイパー
前衛 | ジムワイパー、ジムワイパーヒュー、デンタルワイパースミ |
遊撃前衛 | ドライブワイパー、ドライブワイパーデコ、デンタルワイパーミント |
前中衛 | |
中衛 | |
後衛 |
シェルター
前衛 | パラシェルター、パラシェルターソレーラ、キャンピングシェルター、キャンピングシェルターソレーラ、24式張替傘・乙 |
遊撃前衛 | スパイガジェット |
前中衛 | スパイガジェットソレーラ、24式張替傘・甲 |
中衛 | |
後衛 |
マッチング編成例
自身が編成上「前衛」「中衛」「後衛」のどれに当てはまるのかを知ることは大事ですが、
その知識を前提として、実際の編成においては「前から何番目か」を考えることも重要です。
マッチングの実例を見ながら「戦術的にどのように捉えるか」を解説します。
事例①
前衛が3人、中衛(私)が1人、という編成です。
この時、私は編成上前から4番手なので、後衛としての役割も果たします。
具体的には、
- 味方が動きやすいように、前にいる味方の足場を塗る。
- 味方と対面している(しそうな)相手に対して、メインやサブを向けて補助をする。
⇒チームとしてのキルを入れやすくする。味方が対面負けしても、カウンターキルを入れて人数不利を避ける。 - 人数不利状況ではラインを下げてワイプアウトを避ける。
⇒打開時に、接敵しそうな味方に合わせてスペシャルウェポンを含んだ開戦(エンゲージ)を仕掛ける。
このようなことを意識して立ち回ります。
事例②
前衛1、中衛1(私)、後衛2、という編成です。
この場合は編成上前から2番手になるので、前中衛(③~④あたり)としての役割を果たします。
具体的には、
- 自身が前に出て直接的な接敵を意識し、センプクが多くなることもある。
- 状況によっては裏取りや前線へのヘイト取りを意識した動きをする。
⇒この結果、後衛枠の2人がキルを取りやすくなる状況を作り出す。 - 逆に、味方後衛を狙ってくる相手にもしっかり対処する。
⇒倒せなくても「近づけさせない」ことで、味方の後衛が活きる率が上がる。
自身が前目の編成の場合、自分でキルを取ることが出来ればそれに越したことはありませんが、
上記のようなことを意識することで、少なくとも「チームとしての役割」を持つことが出来ます。
まとめ
今回は「編成」という観点から、「立ち回り=戦術的な考え方」をどのように実際の試合に活かすかを改めて解説&考察しました。
二つの事例として取り上げたように「チーム内のポジション」を意識することで、チーム全体として試合を有利に進めるような「戦術的な立ち回り」へと繋げていきましょう。
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